予防接種

予防接種

当院では、下記の成人を対象とした各種予防接種を行っております。インフルエンザワクチン以外では、基本的に予約制となっております。事前に外来受診・お問い合わせください。

  • おたふくかぜ
  • 麻疹風疹混合ワクチン(二種混合)
  • 水痘ワクチン(みずぼうそう)
  • BCG(結核)
  • 日本脳炎ワクチン
  • B型肝炎ワクチン
  • 肺炎球菌ワクチン
  • インフルエンザワクチン
  • 帯状疱疹ワクチン

インフルエンザワクチン

11月下旬頃までの接種を推奨しております

例年、冬のシーズンを迎えるとインフルエンザが流行するため、予防接種を受ける方々が徐々に増えてきております。インフルエンザワクチンの効果の発現と持続時間には個人差がありますが、一般にはインフルエンザワクチン接種後2週間目ごろから5カ月間程度効果が持続するとされており、11月下旬頃までの接種をおすすめしております。

一方で、外来などで「インフルエンザワクチンって効果あるの?ワクチンって危ないんじゃないの??」という疑問を持たれている方もいらっしゃいます。たしかにどんな薬にも副作用はありますし、ワクチンに「感染」を防ぐ効果はありません。ここで言う「感染」とは、インフルエンザウイルスが口や鼻から体の中に入り、細胞に侵入して増殖することです。

ですが、ワクチンには、「発症」を抑える効果が一定程度認められています。「発症」とは、数日の潜伏期間を経て、増えたインフルエンザウイルスが発熱やのどの痛み等の症状を起こすことです。65歳以下の健常者を対象とした研究では、ワクチン接種で70%~90%程度の「発症」を予防できると言われています。また、65歳以上の健常高齢者を対象とした研究では、若年者ほど「発症」予防の効果が期待できませんが、40%~45%の「発病」を予防できると言われています。

またワクチンの最も大きな効果として、「重症化」を予防することがいえます。高齢者が、肺炎や脳症等の重い合併症を発症し、入院治療が必要となる「重症化」を50%~60%予防し、80%の死亡を予防するといわれています。

もちろん、インフルエンザワクチンは万能ではなく、他のウイルスによる感冒も予防できず、また副作用がないわけではありません。ですが、特に高齢者の方や基礎疾患をお持ちの方は、日常からの感染予防(外出後の手洗いや、適度な湿度の維持など)に合わせて、可能な限りワクチンの接種をおすすめしております。また「インフルエンザに感染する危険性が高い人を感染から守る」という観点から「医療関係者」や「その家族や介護者」などに対しても、積極的におすすめしています。多くの人が接種を実施して周囲の人に感染が広がることを抑えることも重要です。もしワクチン接種にご不安な点があれば、外来に受診していただき、率直にご相談ください。

肺炎球菌ワクチン

肺炎は日本人の死因、第3位

65歳以上の高齢者などを対象にした肺炎球菌ワクチンが2014年10月1日から(年齢に制限はありますが)定期接種の対象となりました。

肺炎による死亡者は日本人の死因のうち、3番目に多く、年齢が上がれば上がるほど死亡率が高くなり、高齢者にとっては命取りになる病気です。肺炎の原因として、約半分を肺炎球菌が占めているとされています。(肺炎球菌以外にはインフルエンザ菌、マイコプラズマ菌、クラミジア菌などさまざまな種類があります)

実際に肺炎球菌ワクチンよって、肺炎球菌による肺炎を約60%、肺炎全体でも40%発症率を減らせることがわかっています。特に基礎疾患をもつ高齢者の方では、インフルエンザワクチンとの併用で、入院が必要となる重症化を60%、死亡率を80%低下させるとの報告もあります。

特に基礎疾患を持つ65歳以上の高齢者の方には、肺炎を予防するためにも、肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンを両方の接種をおすすめしています。また、肺炎球菌ワクチンは接種から5年以上経つと効力が低下するため、65歳以上や心臓や呼吸器などに疾患のある人で5年以上経過した人の再接種を推奨しています

2015年度、肺炎球菌ワクチンの定期接種の対象になるのは65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳以上の高齢者、そして、60~65歳未満で心臓、腎臓もしくは呼吸器の機能またはヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障害がある人です。ただし、これまで23価肺炎球菌ワクチンを接種した経験のある方は対象外で、定期接種の対象は初回の方のみです。

定期接種の対象者ではない方も65歳以上であれば、市町村の助成がありますので、ご相談ください。ワクチン接種にご不安・ご不明な点があれば、外来に受診にて御相談ください。接種は予約制になりますので、受診前にご連絡をお願いします。

帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹は80歳までに3人に1人が発症

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスによって起きる病気といわれています。子供の時に「水痘(みずぼうそう)」にかかった時から、神経の中に潜伏していた「水痘帯状疱疹ウイルス」が、再び活動を始めることによって起きるウイルス感染症です。子供の時に水痘にかかった人なら、だれでもかかる可能性があり、80歳までに3人に1人が発症するといわれています。 


帯状疱疹にもっともかかりやすいのは、50歳代以降ですが、最近は20歳前後の若い方にもみられることがあります。(近年は少子化により水痘患者に会う機会が少なく免疫が追加されないため、若年者の発症や、2度以上かかる場合も増えているといわれています。ただし高齢者で2回以上かかる場合には、免疫に異常がある場合があり、全身の悪性腫瘍の検査などが必要になります) 


症状は、全身の左右どちらか一方だけに、びりびりとしたつらい痛みをともなう小さな水疱が、神経の支配範囲に沿って帯状に現れます。顔面に出た場には、目や耳・顔面神経の麻痺、髄膜炎などを合併することもいわれています。また痛みが水疱が治った後も長く続くことがあります(帯状疱疹後神経痛)。  そのため、万が一発症した場合には、出来るだけ早期にウイルスの増殖を抑える内服薬の服用が効果的です。 


また、近年帯状疱疹の予防接種も注目されています。60歳以上の方への接種によって、帯状疱疹の可能性を約半分にしたとの報告もされています。効果は5年との報告もありますが、基本的には一度の接種で予防効果は十分と考えています。もしご希望の方は遠慮なくお問い合わせください。またワクチン接種にご不安・ご不明な点があれば、外来に受診の上、御相談ください。接種は予約制になりますので、受診前にご連絡をお願いします。

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